施設めぐり

大阪の海会寺跡「法隆寺式伽藍配置」で五重塔があった~国史跡や重要文化財に指定~


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大阪府泉南市にある『海会寺跡(かいえじあと)』。

遺跡である『海会寺跡』は1987年(昭和62)に国史跡に指定。

また 重要文化財にも指定されています。

(すぐ近所には 出土品を展示の「古代史博物館(泉南市埋蔵文化財センター)」も見学可能)

大化の改新時代の遺跡や出土品も見られますが、観光客も少なく ゆっくり見学できます (^ω^A

しかし、歴史においては 大変貴重な穴場スポットとなります。

そんな『海会寺跡(かいえじあと)の歴史』や周辺の様子、見学するお勧めスポットを調査しました。





飛鳥時代 厩戸皇子が建立「海会寺(かいえじ)」

『海会寺跡(カイエジアト)』は、7世紀(飛鳥時代)に建てられた 寺院の跡になります。

(飛鳥時代:崇峻天皇5年(592年)~和銅3年(710年)にかけて118年間)

厩戸皇子(うまやどのおうじ)は この地に七堂伽藍を建立し『海会寺跡』と称しました。

(※厩戸皇子は聖徳太子です)


(海会寺跡 住所:大阪府泉南市信達大苗代)

日本においても 最初期の古代仏教寺院の遺跡で「法隆寺式伽藍配置(ほうりゅうじしきがらんはいち)」となります。

この「法隆寺式伽藍配置」とは、中門から入り東に[金堂]西に[塔]。

北側に[講堂]があり 周囲をぐるりと[回廊]のある配置のこと。

「法隆寺式伽藍配置」と名前の通り まさに法隆寺を小さくしたような配置構造。

しかし 研究が進むにつれ・・・もしかして『海会寺』は 法隆寺よりも昔に建立されたのでは!? との有力説もある 最古級のスゴい寺院が海会寺なのです。

ちなみに『海会寺』は30メートル超えの五重塔(ごじゅうのとう)と 金堂(こんどう)が 東西に並んで建立。

五重塔の頂(いただ)きには 金色の相輪が 輝いてました☆

現在 金堂があった位置には【一岡神社(いちおかじんじゃ)】があります。

それでは『海会寺跡(かいえじあと)』の情報を詳しくみていきましょう。

海会寺の[金堂][五重塔]

『海会寺』は 1981年(昭和56年)に事前発掘調査が行われ、その後 1983年(昭和58年)に 学術発掘調査が1986年まで 行われました。

約3年間の発掘調査により『海会寺』が 7世紀に存在していたことが判明。

奈良県の法隆寺(ほうりゅうじ)と同じ「法隆寺式伽藍配置」と 海会寺を造った豪族の大きな屋敷も見つかりました。

●海会寺の金堂(コンドウ)

発掘調査により見つかった海会寺の金堂は 隣接する「一岡(いちおか)神社」の場所に重なっており、一部しか見られません。


(写真のように[金堂]があったという印が地面にある)

発掘調査により[金堂]の石積み(基壇)が 発見されたのです。

(金堂=本尊を安置する 寺院の仏殿)

[海会寺の金堂]左手に建っていたのが[五重の塔]。


(発掘調査に基づいて復元された 塔基壇の姿)

もちろん、現在は建ってませんが、高さ30メートルを超えていたと考えられ 奈良にある飛鳥地方の大寺院にも負けない 立派な海会寺の塔でした。

また[五重塔]の頂上には、金色の相輪が光っていたようです。

塔跡では 3箇所で礎石が原位置に残っていました。

(太古のロマンを感じられる 高い石積みを見ると圧倒されますよ)





海会寺 北側に[講堂]グルリと[回廊]

東に[金堂]西に[塔]があった海会寺ですが 北側には[講堂]がありました。

[講堂]とは 仏教寺院にあり 経を講じ各種の行事を行う建物。

また僧侶達の学習の場でもありました。

(奈良の法隆寺にも「法隆寺大講堂」がある)

講堂基壇下からは、瓦窯(がよう)や鍛冶炉(かじろ)などがみつかっています。

そして、動画でも見えますが オレンジ色の丸太!?が目印となりグルリと[回廊]を表しています。


(30秒動画ですので、ゼヒご視聴ください☆)

回廊跡は 柱位置がわかるよう復元整備されているので わかり易く つい[回廊]を歩いてみました(笑)。

観光客は ほとんど居なかったですが、大変 見ごたえあり由緒ある『海会寺跡(カイエジアト)』調査でした。

しかし、まだ見学必須の施設[整地層展示室]を 忘れてはいけません。

[海会寺の整地層展示室]は、基壇の断面を見れるよう 側面にある見学室です☆

[整地層展示室]は、探しにくいですが ちょうど[回廊][五重の塔]の地面下にあります。





海会寺跡の「整地層展示室」

海会寺の[回廊]が見られる辺り その側面下の辺に[整地層展示室]はあります。


(日曜の撮影なので閉まってました)

開室時間は10時〜16時で、入室料は無料ですので、ゼヒ見学ください。

ただし、休室日は埋蔵文化財センターに準じているので、基本 日曜日は施錠しており 入ることは不可能です。

●海会寺跡からの主な出土品(重要文化財)

・瓦塼類(がせんるい) 203箇

・銅露盤(石製露盤共)残欠 1箇分

・金銅風鐸5箇分

・銅相輪部品残欠 42箇

・塼仏残欠 9箇

・土製如来坐像残欠 2箇

・塑像残欠 37箇

・箆書・墨書土器残欠 3箇

海会寺となりの「豪族集落跡」

海会寺が建立される前から 一岡神社の東側にある広場には、7世紀初頭~9世紀まで 古代の人々が生活していました。

その後、海会寺建立後の8世紀初頭 集落のなかに「東西に長い巨大正殿」「南北に長い巨大脇殿(わきでん)」が建築。

建物の大規模性や間隔も素晴らしく 普通の集落では見られないものでした。

このことから、この集落に住む豪族たちが 当時の都/役所の施設配置に影響され 真似たものと考えられます。

現在では、その面影はなく 広い野原ですが 林や木陰も多く 市民にとっては癒やしの場所になっています。

泉南市にある『海会寺跡(かいえじあと)』を実際に歩いて見学すると、五重塔や金堂があったのだ!と夢が膨らみます。

加えて、海会寺跡からの出土品は 近所にある埋蔵文化財センター(古代史博物館)で鑑賞できます☆

海会寺跡の向かい「埋蔵文化財センター(古代史博物館)」


(埋蔵文化財センターは外壁リフォーム中でした)

埋蔵文化財センター(古代史博物館)にて『海会寺跡(かいえじあと)』から発掘された出土品を観ることができます。

出土品のうち302点は「海会寺跡出土品」として国重要文化財に指定。

●埋蔵文化財センター開館日:月曜日~金曜日 第2、4土曜日

(祝日および12月28日~1月5日は休館)

※臨時に開館日を設けることがあり。

●開館時間:午前9時30分~午後4時30分

●団体利用:随時受け付けています

最新情報については下記のウェブサイト「埋文センターからのお知らせ」で確認ください。

埋蔵文化財センター(古代史博物館)が休館日でも『海会寺跡や豪族の集落跡』は自由に観覧可能です。

今から約1350年前 飛鳥時代に建てられた『海会寺(かいえじ)』。

律令国家が終わると、海会寺の意義も失い 地中深く埋もれてしまいましたが、発掘調査により『海会寺の全貌』が明らかに☆


(画像引用:泉南市HP 史跡海会寺跡広場より)

かつて主要伽藍を配した 堂々たる寺院であるのは間違いありませんでした。

30メートル超えの五重塔が 大阪湾からも見えたはずですが、不思議にも寺伝、縁起、古文献に記録をとどめておらずミステリーの多いお寺『海会寺(カイエジ)』。

しかし 古代史博物館に収蔵・展示している出土品と共に見ると、さらに理解が深まりロマンも感じます^^

ぜひ、訪問してみてくださいね。

以上「大阪の海会寺跡「法隆寺式伽藍配置」で五重塔があった~国史跡や重要文化財に指定~」の話を紹介しました。

( ※ 画像は クリックすれば拡大。 CLOSEを押せば戻ります )





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